“良心をもたない人”がいる!? [犯罪・事故・防犯]
読売新聞に次のような記事が出ていました。
・勤務中にカブトムシ捕りも…先輩警官の無理難題
「傷害罪に問われた警視庁元八王子署巡査部長(52)の初公判が12日あった」
タイトルだけを見ると、そんなに大事でもないよな、ちょっとした悪戯心のようなものかと思いますが、実際はひどい。部下や後輩への暴行、パトロール中のエアガン遊び(空き缶を狙ったり、荒には同僚の顔を撃っている)、後輩に自分の車を売りつけて金をもらい、しかし渡さずネットオークションで販売、自分の子どもの家の草むしりまでさせている・・・。
こんな人間、信じられないと思うのではないでしょうか。
しかし、案外近くにいるかもしれない。
マーサ スタウトというカウンセラーの書いた「良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖」という本があります。トラウマを抱えた患者の治療を25年間続けてきたなかで、どうやら人を傷つけて何とも思わないような人がいる、そう気がついて書かれたのが本書です。
いわゆるサイコパスだと思うのですが、人を傷つけて何とも思わないような人間は、どのくらいの割合でいるのでしょうか?
本書によると、25人に1人の割合でいると言います。
そんな危険人物とは近づきたくない。
しかし、外見や、多少の付き合いでわかるものでもない。
“彼らは自分にしか関心がなく、他者への愛情や責任感によって行動が縛られることがない。つまり「良心」をもたないのだ。出世であれ遊び暮らすことであれ、手段を選ばず自分の欲求をみたそうとするので、周囲の人は手ひどいとばっちりを受ける”。
彼らを見分けるのは難しい。
彼らは自己優先的で人の痛みがわからないため、出世競争などでは優位だろうし、一見立派な肩書きがあるかもしれない。また自分がどう見られているかに敏感なため、一見良さそうな人間を装っています。
彼らは、例えば経営者、医者、弁護士、教師、人道主義者、動物愛護家・・・あるいは、警察官かもしれない。
そういった人間を見分けるのは難しいし、社会に出ていれば回避しきれるというものでもないと思います。しかし、一定の割合で(アメリカと同じく25人に1人かどうかはわかりませんが)、そういった人間がいるということを認識する必要もあると思います。
良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖
一読の価値があるといえるでしょう。
タグ:良心をもたない人たち サイコパス
2012-04-13 08:15