バックビルディング形成と、地名から防災を考えることの必要性 [今日のシグナル]
記録的な豪雨を起こした九州北部豪雨。
気象庁気象研究所が記者会見し、発生要因の解析結果を発表しました。
それによると、今回は、積乱雲が風上で繰り返し発生する「バックビルディング」と呼ばれる現象が発生していたという。
詳しくは気象庁発表資料をご覧ください。
・「平成 24 年7 月九州北部豪雨」の発生要因について(気象研究所)
近年、電柱をなぎ倒したダウンバーストやら、ゲリラ豪雨やら、新しい気象用語がどんどん出てきます。●年に一度の・・・という形容が意味をなさないくらいの、毎年の異常気象。
ところで、津波のときも痛感しましたが、私達は今まであまりにも、私達の暮らす土地について注意をはらわな過ぎたのではないか、と感じるところがあります。
その土地について、例えば崩れやすい、水が溜まりやすい、揺れやすい、脆い、決壊しやすい・・・などの特徴。
多重にプレートが入れ込む地底、火山列島、台風の進路にあたる位置、日本の土地は自然豊かである反面、自然災害も起きやすい。であれば、私達の住む場所についての過去を知るのは、とても重要なのではないでしょうか。
先人の知恵として、私達の土地には、その土地を特徴付ける名前がつけられています。その土地の名前、最近では改名されたり忘れられたりして変わりつつありますが、本来であれば非常に貴重な情報源なのではないでしょうか。
地名を読むのにはコツがいります。
ポイントは、狭ければ狭い地名ほど、その土地本来の姿が浮き出てくるところ。
●●市、というよりも、大字とか、小字とか、最近では住所としても残らないような昔の地名が、その土地を表す貴重な情報源だったりします。
ぱっと見た目の地形は、だいぶ変えられています。見た目は参考にならないかもしれない。しかし、地名には昔の知恵が隠されている。
“あの場所”をよぶとき、例えば「ほら、雨が降るとすぐに水が溜まる場所だよ」という意味を、わかりやすくつけていたりする。
ぜひ、ご自身の近辺の地名をヒントに、今一度、防災対策を再検証してみてください。
2012-07-23 19:22