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メンタルヘルス問題を考える①自殺原因と傾向 [メンタルヘルス]




とうとう日曜日だ。
ゴールデンウィークも終わりになる。
心機一転、明日からしばらく、夏まで祝日のない日が続く。

五月病という言葉がある。最近では六月病などともいわれるが、新しい環境で張られていた緊張の糸も緩み、あるいは新しい環境への適応が難しかったりすると憂うつな気分になったりする。

近年、メンタルヘルス問題は国をあげての大きなテーマである。

今年は東日本大震災の影響もあり、日本人の“心のエネルギー”はだいぶ消耗されていると思う。
改めて今ここで、メンタルヘルス問題について考えてみたい。


さて、10年以上にわたって自殺者が3万人を超えている。

何が日本人を苦しめるようになったのか。

警視庁の自殺者に関する統計資料によると、自殺の原因として次のようになっている。

自殺の原因・動機.png
※平成21年警察庁の統計資料をもとに作成、以降グラフ同様

1位は健康問題で、2位が経済・生活問題。この2つで5割以上を占める。
家庭問題、勤務問題、男女問題と続くが、原因・動機が不特定のものが約2割を占める。
(注:上記資料は原因と動機が複数あると思われる場合、上位3つまでの原因が計上されている)


では、自殺するまでに追いつめられてしまった原因、ストレスの元となるストレッサーも、
同じ原因なのだろうか?

おそらく違うだろう。

最終的に“自分の健康面”を理由に自殺したとしても、そこに追い詰められるまでに、例えば経済的な理由であったり、あるいは人間関係や仕事の問題であったり、様々な要因があったものと思われる。

ストレッサーの把握に参考となる測定法があるが、それについては後ほど触れたい。


原因は複合的で、統計資料を見ても分からないことが多い。
とはいえ、大雑把ではあっても傾向がわかるし、考えるきっかけにもなる。


とりあえずここでは、警察庁の資料をもとに傾向を見てみたいと思う。
男女による性差はあるのだろうか?

自殺の男女比.png

自殺者数でいうと、男性は女性の2.5倍だ。

自殺の年代別男女比.png

年代別の男女比率をみると、特に40~50代において男性の比率が高くなり、
年齢があがるにつれ女性の比率も高くなる。
こんなグラフを作ってしまうと、一見、中年女性は自殺者が少ないように見えるが、実はそうでもない。

男女の自殺者数.png

女性も40代、50代の自殺者が多いが(60~70代はもっと多いが)、
それとは比べ物にならないくらいに劇的に、この年代の男性の増加数が多いのである。


それでは、年代ごとに傾向などはあるのだろうか。

長くなってしまったので次回に繰り越すが、次は年代別の自殺原因・動機を考えてみたい。


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