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咳や病に関わる伝説 [健康法]




空気も乾燥しているし、学校も始まったし、
ということで、風邪やインフルエンザが流行っている。

ふと、面白いニュースを目にした。

※風邪に効く「咳の爺婆尊」 東京・向島(産経ニュース)

東京都墨田区向島にある石像「咳(せき)の爺婆(じじばば)尊」が、
風邪予防に効き目があるといわれ信仰を集めている――
、ということである。


この石像については、僕も聞き覚えがある。

確かこの爺婆像は当初は仲が悪かったのではないか。

僕の記憶では、こんな感じである。


★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

この石像は、最初は築地の大名の家にあった。
この爺と婆をひとつのところに一緒に置くと、なぜか片方が倒される。
仲が悪くてケンカをするんだろうと、引き離して別々に置いていた。

有名な咳の石神様だったが、咳の願掛けにやり方があった。

まずは婆様に咳を治してくださいと
一通り頼んでおいて、次に爺さまのところへ行く。

そして、
「おじいさん、今あちらsで咳の病気の事を頼んだけど、
どうも婆さんの手際じゃ心配だ。なにぶん御前様にもよろしく願います」
と言って帰る。すると全快すると評判だった。

この仲の良くない爺婆の石像は明治になり行方不明になったが、
後に牛島の弘福寺へ引っ越していることが分かった。

しかもこの頃には二人仲良く並んでいて、
何故だか腰から下の病気を治してくれるといわれ始めていた・・・

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜


というような話だ。
確か柳田国男先生の本で読んだ気がする。

これと同一の石像なのか確信はないけれど、
お寺の名前も同じだし、無関係ではないのではないか、と思う。
なぜ、咳→腰から下→咳、と、元に戻ったのかは不明だけれど・・・。


このように、“咳にきく”という石神は、実は結構多い。
特に東京近辺でも多いし、それこそ全国で見つけられるのではないか。

そもそも、姥神様と呼ばれるものには、咳にご利益があるものが多い。

咳→関ということで、もともと関所だったからだとか、
道祖神(村や集落の境目にある)で外からの病を払うため、
とか、色々言い伝えがあるようだ。

咳のおば様(姥神様)は、注意して見てみると、
結構見つかるものだ。
僕も近所で2つ3つは思いつく。

咳に限らず、神社や石像などは体の病に効く、というものが多い。

僕の近所では、足の病に効く神社と、
女性の病に効く神社がある。

それぞれ、願掛けの仕方があったりする。

他にも、今では地元の人間でもほとんど知らない、
忘れさられてしまった伝説もある。

子供の病を良くしてくれる姥神さまだ。

言い伝えによると・・・

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

250年ほど前、お殿様の子供が馬から落ちて亡くなった。
悲しんだお殿様はその遺骸を葬って、そこに一本の桜を植えた。
これを稚児桜という。
この子供の乳母は大そう悲しみ、近くにあった池に身を投じて後を追った。
この乳母を葬りそこに小堂を建て、「姥神様」として祀った。
この姥神様は子供の病気を良くしてくれるという。

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

この話を知っている人間は、もうかなり少なくなってしまっていると思う。

こういった話は地域につきものなので、
探してみると面白いかもしれない。

忘れ去られそうな伝説でも見つければ、
“再び世に送る言葉”にもなるだろうし。

近所を散策するため歩きまわっていれば、そのうち風邪も吹き飛ぶかも。


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