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7.健康保険とは②単一健保と総合健保 [公的保険]




公的医療保険について、たまに書いています。
調べたついでの情報共有です。知っていると役立つこともあると思うので。

〔過去の記事〕

※0.予告 最強の保険

※1.公的医療保険とは?

※2.保険者の役割

※3.保険者が保健事業を行う理由

※4.増え続ける医療費、将来はどうなる?

※5.医療保険者の全体像

※6.健康保険とは①


前回は会社員が加入する公的医療保険、
健康保険の全体像についてお話しました。

健康保険.png

今回は割と大きな会社が加入していることの多い、
健康保険について見てみたいと思います。

健康保険には組合管掌と全国健康保険協会管掌があります。
管掌(かんしょう)とは、管轄(かんかつ)する、というような意味です。

組合管掌には単一健保と総合健保があります。

今回は組合管掌について、見てみましょう。

・組合管掌健康保険組合(組合健保)
組合健保は、現在1459の組合があります(平成22年7月時点)。
従業員(被保険者)の家族も含めると、およそ3000万人の加入者がいます。

組合健保には2つの種類の健康保険組合があります。

①単一健康保険組合
単一健保(または単一組合)、と呼ばれています。
現在、約1200組合あります。
社員が700人以上であれば、
国の認可を受けて設立することができるということで、
従業員の多い大手企業に多いパターンです。
企業名などが組合の名前になり、その企業とグループ企業が加入しています。

例)●ヨタ自動車健康保険組合、ソ●ー健康保険組合、富士●イルムグループ健康保険組合

②総合健康保険組合
総合健保(または総合組合)、と呼ばれています。
現在、約270組合あります。
3000人以上であれば、同業種の企業が複数集まって設立することができます。
複数の会社が集まっているので、
単一健保と比べて、加入している人数(組合員、被保険者)が多い傾向にあります。
例)●●業総合健康保険組合、など


この2つの健保組合は、同じような会社の集まりなので、
割と独自の事業を行いやすい傾向があります。

特に前者の単一健保は自社の従業員がほとんどですから、
自社社員に適した独自の保健事業を行いやすく、
効果検証などもしやすいのではないでしょうか。

例えば、“車の運転や重たいものを運ぶ仕事が多い”
会社の加入がほとんどで、多くの従業員が腰痛に苦しんでいるとしたら、
“腰痛対策”に絞り込んで保健事業を行うことができます。

さて、割と恵まれているように見える健保組合ですが、
近年では様々な負担のしわ寄せがあり、
健保組合の財政は非常に厳しくなってきています。

それに伴い解散する健保組合も多く、
毎年10~30組合が解散している状況です。

健保組合数と赤字組合数.png

さて、次回は協会けんぽといわれる、
中小企業が主に加入している大きな組織について
見てみたいと思います。


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