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アウトブレイク(欧州の大腸菌) [感染症]






ドイツでアウトブレイク発生。

僕はこの件を知っていたものの、放置しておいた。遠いドイツでの大腸菌か、くらいの考えだったが、どうやら僕の認識は相当甘かったらしく、かなり大ごとになっている。

現状の舞台は、ドイツで、他にヨーロッパ9カ国でも報告されている。米国でも3名の感染疑いがでている。ほぼ全ての患者はドイツ在住か、あるいは最近同国を訪れている。
血性尿毒症症候群(HUS)および腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の症例が、合計1,600例以上報告されていて(who6/2)、すでに18名の死者を出している。
※HUS・・・志賀毒素という強力な毒素を産生する危険な大腸菌で、血便を伴う下痢を起こす。重症になると腎不全、貧血、痙攣や意識障害が起こり、さらに死亡する可能性がある。

WHОでは、感染力や毒性が強く新種の可能性があるとしている。

いっぽう、米疾病管理予防センター(CDCP)のロバート・トークス博士によると、この大腸菌(O104H4)はまれで、これまでヒトの疾病では検出されたことがないものの新種ではなく、1990年代に韓国で1件だけ報告されている、としている。 最も致死率が高いものの一つと見られるこの大腸菌は数種類の疾病(腎機能障害の合併症等)を引き起こす能力があることが明らかだ(ウォール・ストリート・ジャーナルより一部引用)、ということだ。

いずれにしろ、重傷者は発症前に野菜を食べたことが分かっている。生のトマト、キュウリ、レタスを食べていた頻度が高い(FОRTH)。

いまだ全体像が明確になっていないため、今後の調査が待たれる。
WHOはこの件に関し、貿易制限を推奨していない。ロシアではEU産野菜の輸入禁止をしたりしている。これも言わば風評被害ということだろうか。
しかし、このアウトブレイクが今後どのように展開されていくのか。世界に広がるのか。原因が不明だけに、不気味である。
取りあえず、流行地へ行った場合、野菜に気をつけることが必要だと思う。危ない、と言われている野菜は摂らないに越したことはないと思うが、そういってしまうと風評被害と言われるだろうか。
欧州からの帰国帰りの人で、下痢を起こした人は直ちに病院へ行くべきだろう。それと、国内においても、当然ながら衛生面には気をつけるべきである。


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