日本は中国化するのか? [今日のシグナル]
記事で紹介されている本は、昨年来話題になっている本です。
中国化、とありますが、現在の中華人民共和国のことではありません。
ただしくは「宋朝化」というとこでしょうか。
中国化といっても、侵略されるわけではありません。
そのようなシステム、文化、秩序に塗り替えられることをさしています。
宋朝の秩序というのは、つまりは現在のグローバリズムの秩序と同じ(というか、先を行っていた)。
中国化と対立するのが、本書でいうところの江戸時代化。
江戸時代化というのは、イエや土地に縛り付けられた閉鎖的なシステムであり、しかし日本人は懐古して、江戸時代化を望む傾向にある。
2つの対立する文化の構図。
開かれた社会と閉じられた社会。
競争社会と護送船団式の社会。
といったような内容(だったと思います。すみません、今本書が手元にないのでうろ覚えです)。
そういった構図で見ると、最近の政局やTPPをはじめとする経済問題、社会的な行き詰まりなどに対して、物の見方が変わってきます。
本書の内容についての成否などを論じる知識がないのでなんともいえませんが、非常に刺激的な本でした。
ただ、かなり挑戦的な文章。
学術的な歴史見解を紹介しつつ、右派・左派をほぼ完全否定、“歴史好きな一般人”をもぶった切っていきます。
なので、あまり感じのいい本ではないかもしれませんね。
ですが、おすすめです。
いや、必読と言えるかもしれません。
タグ:中国化する日本
2012-02-10 12:51