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世界で不気味に広がるH5N1鳥インフル [感染症]




このところ、鳥インフルエンザが世界の各地で増えてきている気がする。
鳥インフルについては、このブログでも何度も取り上げてきた。主に鳥が感染するインフルエンザウイルスだが、その中でもH5N1と呼ばれるウイルスが、過去10年以上にわたって、鳥の間で大流行を繰り返している。

問題は、このH5N1ウイルスが、人間に感染してしまうことがあること。
そして、その場合はとても高い致死率(約6割)である、というところだ。

現時点で人間同士で継続的に感染が発生する状態には発展していない。つまり基本、鳥のインフルエンザである。しかし、たまに人に感染したり、更に人から人に感染することはある。

世界が注目しているのは、このH5N1型ウイルスが人間同士で“効率的”に感染する形に変異してしまうことだ。

特にこのとろこ、中国やカンボジアのあたりが怪しい。鳥インフルのニュースが多い。この記事で気になるのは以下の部分。

カンボジアの人々は鳥が死んでも当局に報告しないことが多く、この担当官が検査に訪れた村落ではほとんどの家禽が死んでいたという。担当官は村民らに死んだ鳥を発見したら死骸に触れたり食べたりせず、直ちに保健当局に報告するよう呼びかけたという。
 カンボジアでは今年に入ってから、すでに9人の鳥インフル感染が確認されており、このうち今回死亡した男性を含めて8人が死亡している。」

どこまで広がっているのかわからない。本当に怖いことだと思う。
そして、9人の感染のうち8人が死亡。軽症の人は恐らくスルーされているので母数次第で致死率は大きく変わる可能性があるが、現時点での数字だけ見るとかなり高い。


ウイルスは、頻繁に自身をアップデートする。
つまり、突然変異を何度も繰り返している。

人間に感染すれば、人間という環境の中で、突然変異を繰り返す。

ウイルスは、自身(というか、自分たちの種)を広げる生存本能がある。自分たちを広めるためには、そのような環境に適合する必要がある。人間の体に感染すれば、そこからこの人間という生物に自分たちを広めようと努力をする。

人に感染する機会が多ければ多いほど、ウイルスは人間に適合した型、つまり人間に感染力の強いウイルスに変異する可能性が高くなる。


ちょっと偏った強引な説明になってしまったが、大異はないでしょう。


このH5N1型の鳥インフルエンザ、2009年のブタ由来の新型インフルと同じ程度に思っていると、痛い目にあいます。このH5N1があったからこそ、2009年の新型インフルエンザでは世界中が警戒し、過剰に反応してしまったのです。


遠い東南アジアの話だろう?

いいえ、日本にとって、決して対岸の火事ではありません。

このH5N1型のウイルスは、日本にも既に上陸しているものと思われます。
東日本大震災の直前まで、日本の野鳥においても見られていました。
また、家禽においては、何度か感染が確認され、殺処分などが行われています。

現在は国内での鳥の感染はあまり聞きませんが、どこかに潜んでいる可能性は十分にあります。

この手のニュースが出ると、鶏肉を敬遠する人が出てくるかもしれませんが、ちゃんと火にかければ大丈夫です。
ただ、鳥の死骸に近寄ったり、むやみに野鳥と触れ合うのは避けたほうがいいかもしれません。


どこで発火するのかわからない鳥インフルエンザ。

このまま火が消えるのか、どこかで着火するのか、そして火薬は生きているのか・・・。


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