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何となく思った事 [今日のシグナル]




ポーランドで、望まない妊娠や母体へのリスクが大きい場合であっても中絶を全面的に禁止する動きが進んでいる。




この手の問題は難しい。


1900年代後半に生まれ、
日本という国に生まれ、
20世紀末から21世紀初頭にかけてこの地で育ち、
2011年というタイミングで、

という条件で考えると、自分としては不可解だ。
というより、中絶全面禁止に、反対だ。

そう考えるに至る歴史、文化、常識が自分の中にあるわけだけど、ではポーランドではどうなのか。

彼らは常識がないのかと言うと、もちろんそうではない。

狂信的で偏狂で無知なのかと言うと、当然そうではない。


ポーランドは敬虔なカトリックの国だ。
90%以上がキリスト教徒(ほとんどがカトリック)で、生まれてすぐに洗礼を受ける。

日本のお宮参りとは、また違った意味を持つだろう。

隣国の脅威や、あるいは国内に抱える民族的問題のなかで、自分達のアイデンティティを支える役割も担ってきていると思う。

だから、僕らのもつ“常識”では語れない難しさがある。


日本人は、「なぜ自分がそう思うのか」を、文化的に異なる相手が理解できるように説明するのが下手だ、とはよく言われる。

冒頭の記事のようなケースは、そういったものを考えるトレーニングになるのではないか、と思う。

自分達の常識とは異なる結論に達しようとする彼らの考え方は、どういったロジックから出てきているのか。
文化的な背景にはどのようなものがあるのか。
自分達のロジックでは理解できないとしたら、それは自分達のどのような文化的な背景から出てきているのか。


ところで、記事によると、年間で18万件の違法中絶が行われているという。

推測するに、国外にでて中絶するも、結構多いのではないか?

ポーランドの若い世代の信仰心がどうなっているか、わからないが、こういった事は世代間のギャップを生みやすい。

あっさりと、全面禁止へと進むのだろうか?


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