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犯罪免除特区? [犯罪・事故・防犯]




大津市の中学校で中学生が自殺に追い込まれた事件以降、日本全国で、“いじめ”に関する問題があきらかになっています。

以降、暴行や傷害ということで加害者が逮捕される流れが出てきています。昔から逮捕されることが多かったのか、それともニュースで取り上げられる機会が増えたからそう思うのか、あるいは大津の事件が契機となっているのか。


しかし、よくよく考えてみれば、暴力や恐喝、人権侵害的な行為が、“いじめ”という言葉ひとつで見逃されてきたのは明らかにおかしい。

以下は、ざっと産経ニュース上でみかけた“事件”の、ほんの一部です。

・部活仲間の顔殴り、衣服脱がす 容疑の中2男子を逮捕(産経)
「署の調べでは、少年は7月12日午後4時半ごろ、同じ軟式テニス部員の男子生徒の顔を殴るなどして軽傷を負わせ、13歳の同部員の少年2人とともに男子生徒を押さえつけ、ズボンと下着を脱がすなど暴行した疑いが持たれている。」

・都内の私立中学校でいじめ? 中2男子、暴行受け肋骨を骨折しPTSDに(産経)
「警視庁によると、男子生徒は今年1月、校内で、同級生からコンクリートに頭を打ち付けられるなどの暴行を受けて意識を失うなどした。その後、意識は回復したが、肋骨(ろっこつ)を骨折したうえ、心的外傷ストレス(PTSD)とも診断されていた。」

・十数回殴る蹴る…複数の少年が小学生暴行傍観(時事)
「頭一つ小さく、細身の小学生を無言で投げ飛ばし、腹部や背中を十数回殴り蹴り続ける中学生。周囲には複数の少年が傍観し、はやし立てる声も-。インターネット上に投稿された動画は削除後も別の掲示板に流出し、10万アクセスを超えたサイトもあった。」


やっていることは、犯罪行為です。

未成年である、少年である、ということで、見逃すのだとしたら、更生させる責任が生じます。

大津の事件では、その更生させることが失敗しているばかりか、その姿勢があったのかすらも疑問です。

・いじめ加害者、女性教諭に殴る蹴るの暴行 指骨折も学校側、県警に相談せず(産経)
「大津市の中2男子自殺で、いじめの加害者とされる同級生3人のうちの1人が、今年5月、担任の女性教諭に暴行し、手の指の骨を折るけがをさせていたことがわかった。(略)この事件の直前には、いじめに関する民事訴訟の第1回口頭弁論が開かれていた。捜査関係者は、学校側が訴訟への影響に配慮し、県警に相談をしなかった可能性もあるとみている。」


若いので、カッとなることもあるでしょう。
ついケンカになることもある。

しかし、弱いものを見つけ執拗にそれを続ける、或いは社会のルールを逸脱し続ける、それらは犯罪であり、罪を償わなければいけないということを知るべきです。

加害者を守るのなら、更生させる責任を明確にし、期限を設けて効果を検証するべきでしょう。


これまで学校や公園といったところに無秩序の治外法権エリアが発生していたのかと考えると、恐ろしい限りです。未成年限定の、まるで犯罪を免除する特区じゃないですか。

そして、その恐怖感と恐ろしい絶望を味わっていた子供たちが、こんなにたくさんいたとは・・・。
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