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今から10年以内に日本を襲う、大きな脅威。 [経済・家計・生活]

今から7年前、経済分野で「2007年問題」ということが言われていました。何かというと、いわゆるベビーブーム世代(団塊の世代)が60歳を迎え、定年退職にともなう技術継承や労働力の損失が心配されたという出来事です。団塊の世代は非常に人数ボリュームの大きい世代なので、こういった心配がされていました。

そして、来年も同様の、そして新たな問題が起こりえます。
今度の問題は、経済分野ではなく、社会保障分野です。

2015年、この世代が65歳を過ぎて高齢期に突入します。一般的にこれを「2015年問題」と呼んでいます。そして、更にこの世代が75歳を迎え後期高齢者となるのが「2025年問題」です。

何が問題かというと、例えば要介護者の比率はは65~74歳で約4%ですが、75歳以上になると約30%に達します。人口ボリュームの大きい団塊世代が75歳を超えるということは、要介護者が急増することを意味しています。

介護の問題だけでなく、医療の問題や経済成長の問題、年金の問題など問題は山積、大きな樹木のように生い茂っています。

1970年台は、65歳以上の高齢者を8.3人の現役世代(20~64歳)が支えていました。これが、2025年には1.8人で支えなければいけなくなります。この構図はどう見てもアンバランスであり、解決するのに困難を伴うことが予想されます。

少子化の問題は早急に対処しなければいけない課題です。
それでも2025年には間に合わないのですが、悠長に構えているわけにはいきません。

2020年の東京五輪以後、私たちは高齢化という大きな波に立ち向かわなければならないのです。この大きな波は、10年以内に起こる現実の脅威です。

超高齢社会の基礎知識 (講談社現代新書)

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2030年超高齢未来破綻を防ぐ10のプラン―ジェロントロジーが描く理想の長寿社会

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タグ:高齢化

「危ないから動くな」は正しいのか? [犯罪・事故・防犯]

事故からかなりの日数が経過し、心配されている韓国の旅客船沈没事故ですが、事故発生当初、船内でのアナウンスでは「動かないように」という指示が出されていたといいます。

危機発生時にはパニックを恐れ、このような指示が出されることが多い。


日本でも、震災時の原発事故の際には似たような現象が見られました。パニックになることを恐れた専門家、マスコミなどが情報を出さないように動いた、という事が起こっていました。

思うのですが、パニックにならないように落ち着くことと、情報を与えず安全だからと言って動かないようにすることは、まったく別物だと思われます。

確かに、パニックが発生して統制が効かなくなり、無秩序状態になってしまうのが一番怖い。
しかし、パニックになることによって発生する被害だけでなく、逃げ遅れたり逃げなかったりすることによる被害も割と多いのです。
生き残る判断 生き残れない行動

「生き残る判断~」という本では、人間は危機に出くわした時、動きがにぶくなるという現象が紹介されています。行動、動きが緩慢になるのです。人間がまだ肉食動物に襲われていた時代の本能がそうさせるのかもしれません。命を奪われかねない脅威の存在に直面したとき、下手に動くと命に関わります。肉食獣と対面したとき、飛び出したり逃げ出したりすれば襲われかねません。じっと息を潜めてやり過ごす事が有効である場合も多かったでしょう。

しかし、現代は違います。

事故や災害に直面したとき、いかに迅速に行動できるかは非常に重要です。もっとも、パニックになってはいけませんが・・・。



それにしても、こういう事故があると毎回思うのですが、やっぱり危機に対する心構えって重要だな~と思うわけです。

面倒かもしれませんが、旅客船に乗る際には事故の際の行動をまず確認する、というのは必要です。
飛行機に乗るときも、出発前に救命着や酸素マスクの使い方を説明されますよね?私も含めほとんどの人がスルーしていると思いますが、やっぱりしっかり聞いておかないといけないといけないなと反省します。ワガママを言えば、もう少し興味を持ってもらうように臨場感あふれる説明してくれてもいいかもしれません。

あの船の乗客たちは、救命胴衣やボート、出口の場所などを知っていたのでしょうか?

学校などでの火災訓練がそうであるように、予防や訓練というのは、次第に骨抜きになっていきます。渓流川下りの事故は数年毎に起きていますが、そういった事故が起きた直後は、救命胴衣は小さな子どもであってもちゃんと装着させるよう指示が出されます。

昨年、とある渓流川下りに参加したのですが、乗船した中に2~3歳くらいの小さな子どものいる親子がいました。小さな子どもを乗せていいのか、という議論は置いておきましょう。
この船には、このような小さな子ども用の救命着も用意されています。
しかし、船頭さんはその親子に対し、
「子どもが泣いてぐずるようでしたら、ちゃんと着せなくてもいいですよ、できれば羽織っておいてください」
と説明してるではないですか。

万が一の事故があったらどうするのか。

きっと泣いてぐずる子どもが多いのでしょう。
そうすると、せっかくの観光、川下りが子供の鳴き声で台無しにされてしまう。そう考えたのかもしれません。

しかし、いざ事故が起こった場合を考えると、事の重さが比較になりません。

胴衣を着せて泣いてしまうようなら遠慮してもらうとか、子どもが泣かないように胴衣にキャラクターをくっつけるとか、他に選ぶべき方法、あるいは考えるべきアイデアはあると思うのですが・・・。

ともあれ、このような不幸な事故は出来る限り減らしていきたいものですね。

生き残る判断 生き残れない行動

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  • 作者: アマンダ・リプリー
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/12/17
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人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学 (集英社新書)

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  • 発売日: 2004/01
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逃げ遅れる人々[DVD]一般版: 東日本大震災と障害者 (<DVD>)

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タグ:事故

表の情報から考えるブラック企業 [経済・家計・生活]

4月ということで、オフィス街を歩いていると新入社員らしき若者を見かけます。

ここ1~2年、会社というテーマで見ると“ブラック企業”というキーワードが話題になっています。一口にブラック企業と言っても定義は様々でしょうが、ものすごく簡単に、広義で解釈してしまえば、「働く側にとってキツイ会社」ということでしょうか。そのキツさも、違法なレベルから、人によっては前向きに取れるものまで、色々でしょうけど。

ところで、このブラック企業(?)の社長を主人公にしたテレビドラマが現在放映中です。
・ブラックプレジデント(フジテレビ)
「ブラック企業の社長が、今日から“ゆとり”大学生!?
「365日休んだら負けだ!」「俺も泳ぐからお前らも泳げ!」…
ブラック金言の数々に世代間ギャップ炸裂!仕事って…?夢って…?生きるって…?
モヤモヤを抱えたあなたに贈る異色の痛快人間ドラマ!!」

このブラック企業の経営者は、過剰な労働でサービス残業を強いているとして社員に訴えを起こされてしまうのですが、次のように憤慨します。

「入社するときからうちの会社は厳しい所だとわかって入っているのに!」

この会社で働くことは大変だと、何も隠しているわけではなく、事前に伝えていると。
それが分かっていて入っているんだから、文句があれば自分(社長)に直接言えばいいし、そもそも嫌なら辞めればいいじゃないか、と。

実際の世界では何の言い訳にもならない言い分ですが、それでも1つの真理が見えます。
そう、公にされている情報の中からブラック企業はある程度見分けられる、ということ。

例えば、一般的に言われているようなこと。
例えば、営業が厳しいと言われている業種ってありますよね。
またそれとは別に、1つの商品が顧客に届くまでの間に何社もの業者が介在するビジネスは薄利だったりすることがありますよね。
人材が資本となるサービス業では、どうしても人に負担が重なりやすいっていうこと、ありますよね。
例えば居酒屋などの飲食業などを顧客とする営業の場合、営業時間は夜に傾きやすいですよね?で、業務開始時間が朝からだったら、そりゃ・・・ね。


または、求人広告などの内容。
誰でもできる仕事であれば、取替がきくという意味にも聞こえます。
社員数に比べて募集人数が多い場合。
「明るい職場」や「アットホームな職場」などあいまいな内容で訴求している場合。

問題は、自分にとって何が重視する内容なのか。
自分はどんな内容だとブラックだと感じてしまうのか。


以上は公にされている情報であり、実際のところ、中に入ってみないと分からない事も多くあります。
でも、まぁ事前にわかる範囲で判断するのも必要ですよね、この余裕のない今の時代は。

ブラック企業経営者の本音 (扶桑社新書)

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  • 作者: 秋山 謙一郎
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2014/03/01
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ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)

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ブラック企業完全対策マニュアル (晋遊舎新書 S15)

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うちの会社ブラック企業ですかね?

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  • 出版社/メーカー: 彩図社
  • 発売日: 2012/06/26
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AKB48とブラック企業 (イースト新書)

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  • 作者: 坂倉昇平
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
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